こころのことば:東京・町田 水子供養と祈祷のお寺 鶴川地蔵尊 地蔵堂
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こころのことば【第五回】
十善戒で自身を磨こう1
自分自身が今以上に磨きをかけ、より良い生活を送るために広大なほとけ様の智慧を学ぶことが大切です。
人間は本能以外に理性というものを兼ね備えておりますが、欲望は常に付きまとうのです。その欲望が常に良い方向に働くように十善戒(じゅうぜんかい)という人として善い行ないをする為の戒律を是非実践されることを望みます。

不殺生(ふせっしょう):生きものを殺してはいけない

不必要に生きものを殺してはいけません。自然界の肉食動物は生きていくための食料だけを捕食します。人間は利益や商売・贅沢・権力・快楽のために無駄すぎる程の殺生をしています。自分が今生きているのは命の犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけません。魚や肉など命あるものに感謝し、有り難く食べ、無駄に捨てたり残したりしないようにしましょう。
またペットを捨てたり虐待するなどの行為も結果的に殺生と同じことで、死ななければ殺生ではないという非情な心は殺生をしたのと同じなのです。

不偸盗(ふちゅうとう):盗みを働かない

お店の品物や個人の財産・農作物・金銀財宝・ペットなどの窃盗、ITの情報スパイ・ハッカー、拉致や個人情報の漏洩など多い世の中です。盗難された人の悲しみ怒りは甚大です。盗みを働く人はスリルと興奮を楽しみ被害者の痛みなど感じません。被害に合わないよう自分自身が強くなり、守る側は心して守らなければなりません。

不邪淫(ふじゃいん):人の道に外れるような性行為をしてはいけない

夫婦間の場合、意見の相違などから関係が冷え切ってしまい第三者(異性)に悩みの解決や癒しを求める形になってしまう。このような形にならないよう夫婦の会話と理解が必要になります。また共通の趣味や目標をつくるのも大切です。自分自身が理性を働かせ、相手に対し思いやりと包容力・寛大な気持ちで接してあげなくては何も解決にはならないのです。
恋人関係では遊びのお付き合いや愛のない性行為は良いとはいえません。お互い深く傷つくことのないようなお付き合いが良いのではないでしょうか。

不妄語(ふもうご):嘘や偽りを言わない
人を傷つける言葉や悲しませるために嘘をついたり騙したりするのは良くありません。嘘ばかりつく人は信用も信頼もなくなり、相手にされなくなり逆に騙されたりすることになるのです。人間関係や商売で邪な気持ちで嘘偽りを続けると心が濁っていき、最後には寂しく悲しくそして空しい思いをすることになるのです。
しかし時には嘘をつなかくてはならないこともあると思います。相手を心配させないように嘘を言ったり、相手を思いやるために嘘をついたりすることがあると思います。嘘をつかず正直すぎるのは還って人を傷つけてしまいかねません。嘘にも愛情溢れた思いやりの言葉があるのです。

不綺語(ふきご):心にもない巧みに飾り立てた言葉を言わない
全く心にもないのに度を越して誉めたり、異常なほど大袈裟に言うのは相手を不愉快にさせます。そのような言動のときには顔に表れており、尚さら嫌らしく感じるものです。相手を誉める気持ちがあって誉められれば素直に嬉しいですが、大袈裟に誉められると何か下心がありそうで、心から喜ぶことに抵抗を感じてしまうこともあります。
真実でない巧みな御世辞は商売などの世界で時として見られますが、やはり心のこもった言葉は相手に良い印象を与えます。心の会話を心掛けましょう。

当たり前のように分かっていながら実践するとなるとなかなか難しいものです。今回は前半として十善戒のうちの五つの戒律をお話しいたしました。自身に磨きをかけるための実践の一つとしてどうぞ自律的・自発的に御精進ください。

鶴川地蔵尊 地蔵堂 堂主

合掌