こころのことば:鶴川地蔵尊 地蔵堂:東京・町田、神奈川・横浜、川崎に近い水子供養と祈祷のお寺
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こころのことば【第十回】
私たちの身近な仏教用語②
身近な会話の中で普段何気なく使っている言葉には仏教からきている言葉がたくさんあります。
言葉の意味を深く理解することで、改めて言葉の大切さに気付くことと思います。
毎日自分らしくあり、そして明るく笑顔で過ごせますことを願っております。

微妙(びみょう) 仏教では『みみょう』と読みます。
この言葉は世間でとても面白い表現で使われていますね。
「これは微妙ですね」「微妙な味」「ビミョー」など様々です。

一般的には「複雑すぎるため何とも言い表しようがない」という意味で使われておりますが、本来は仏教の教えや真理・智慧がすぐれたさまを形容する言葉です。

『微妙』とは、仏教の真理・智慧が有り難く、そして素晴らしく、余りにも奥深いため測ることさえ難しいという意味になります。

現代の用法は美しい・素晴らしい・勝れているなどの形容に使われず反対の意味で多く使われており、“微妙”にずれてきております。
 
 
出世(しゅっせ) 出世間(しゅっせけん)の略。
仏さまが衆生救済のためにこの世に生まれ出ることや俗世界から離れた仏道の世界のことをいいます。

又、僧侶が修行を積み重ね寺院をお守りしながら仏教の教えを広めることも出世といわれております。

一般には地位や役職が昇進することに使われていますが、これは昔お公家さんといった身分の高い貴族の子息が出家した際、僧侶階級の昇進が早かったために一般にも使われるようになりました。

会社の為・社会貢献の為に努力し尽くし、そして自分自身の為、家族を養う為に皆頑張っております。
出世は努力の後につく結果でありますが責任を課せられているわけでもあります。

出世は素晴らしいことです。しかし昇進のためだけに努力すると大事なものを失うことがありますので人への思いやりと奉仕の心を忘れずに毎日を頑張っていきましょう。
 
 
有頂天
(うちょうてん)
「有頂天になる」「誉められて有頂天になる」などといいますように、嬉しさや楽しさのあまり我を忘れて喜ぶときに使われたりします。

試験に合格したり、・誉められたり・恋が実ったり・目的が達成したときなど舞い上がるような喜びをしたことがあるかと思います。

『有頂天』とは、天界のなかでも更に高いところにある最高の天の場所を意味します。
天の世界は私達の憧れの場所でもあり理想の場所です。

しかし私たち人間の世界は欲にまみれた煩悩の世界です。
少しでも自分自身が仏さまのような心に近づけますように日々の生活において善い行ないを 心がけたいものです。

欲望を少し抑え、物事の執着心から少し離れる心がけを持つことは自分自身の心の成長であり、大切な初発心なのです。
 
 
邪魔(じゃま) 「邪魔者」「邪魔臭い」「お邪魔虫」「そこ、じゃまになりますよ」「お邪魔致します」など道を妨げられたときや妨害されたとき・失礼するときなどに使われます。

『邪魔』とは、仏教修行を妨げたり正しい教えを逸脱させようとしたり、誘惑をしたり善事を妨害したりする邪な悪魔で天魔(てんま)のことをいいます。
他宗教の悪魔とは著しく性格が異なっております。

仏教をお開きになりましたお釈迦(しゃか)さまも修行時代に天魔に誘惑と妨害をされました。
天魔はたびたび巧みな言葉や甘い誘惑で修行を断念させようとしたそうです。

実社会においても誘惑や妨害・悪事が多く存在します。
甘い誘惑や巧い話に乗って不幸のどん底に落ちることのないよう自身を強くしなければなりません。

何事にも左右されない強い精神を養うことは邪魔を寄せつけないことであり、悪人を寄せつけないことなのです。
 
 
開発(かいはつ) 『かいほつ』と読みます。原語は促す・起こすの意味です。

一般には生活に役立つようにすること・実用化すること・知識を開き導くことなどの意味で「製品開発」「荒地の開発」「開発教育」「技術開発」などさまざまな言葉に使われております。

『開発』とは、本来自身が持っているほとけ心に気づき自覚することをいいます。

また悟りを得たいと願う心や深い心の迷いを取り除くこと・衆生を悟らせることの意味もあります。

開発は文明を高度にし人間の暮らしを豊かにしてきました。
しかし高度文明の結果が自然破壊に繋がってしまった以上、いまを生きている私たちがしなければならない開発とは何かを真剣に考えなければなりません。

人間だけが住みやすい環境を築いていくことに終止符を打ち、生き物すべて草木や川・空気にいたるまで住みやすい環境を築いていくのがこれからの真の開発でないでしょうか。
鶴川地蔵尊 地蔵堂 堂主
合掌